親知らず抜歯の流れ
親知らず抜歯後の副作用
腫れ、痛み
術後2,3日が腫れやのピークとなり、それから1週間前後にかけて徐々に縮小傾向となります。
術後出血
ガーゼやティッシュを傷口にあてがい30分間しっかりと噛んでいただきます。傷口を強く圧迫することで止血します。それでも持続的に出血してしまう場合はすぐにご連絡ください。
術後感染
抜歯した穴周囲に汚れが停滞すると、術後感染が起きて痛みや腫れが長引く場合があります。食後はうがいで汚れがたまらないようにしてください。
開口障害
炎症反応の波及により、一時的に口が開きにくくなる場合があります。1週間前後で治ります。
のどの痛み
炎症反応の波及により、のどの痛み(咀しゃく痛、嚥下痛)が起こる場合があります。1週間前後で治ります。
内出血
抜歯した側の頬の皮膚が黄色や紫色のあざができる場合があります。2~3週間で消失します。
ドライソケット
強いうがいにて血のかさぶた(血餅)がとれると、抜歯した箇所の骨が露出して持続的な強い痛みが生じる場合があります。
手前の歯の症状
しみたり、痛みが出たりすることがあります。抜歯後の穴が閉じるにつれ症状が改善する傾向にあります。
口内炎
抜いた歯の周囲の粘膜に口内炎ができることがあります。1~2週間にて治りますが、口内炎のお薬を出すこともできます。
鼻の空洞(上顎洞)との交通
上顎の親知らず抜歯後、上顎洞と交通してしまい、空気や水が鼻から漏れたり、お口の出血が鼻血のように出てくる場合があります。小さい穴の場合は自然に治りますが、大きな穴の場合は後日閉鎖する処置(上顎洞瘻孔閉鎖術)が必要になる場合があります。
下歯槽神経麻痺
下顎の親知らず抜歯後、抜いた側の下唇部、歯肉、あご先部(オトガイ部)の触れた感覚が低下したり、軽いしびれが出現する場合があります。これは、親知らず近くにある神経(下歯槽神経)が炎症反応によって起こるもので治る場合がほとんどですが、極めてまれにしびれが残ってしまう場合もあります(発生頻度0.6%程度と報告されています)。
舌神経麻痺
極めてまれに舌にしびれや味覚障害が生じる場合があります(発生頻度0.1%程度と報告されています)。
親知らず抜歯後の注意事項
お食事について
硬い物、辛い食べ物などの刺激物は避けてください。基本的には手術部位側でのお食事でも大丈夫ですが、痛みがある場合は抜いていない側でお食事をしてください。
歯ブラシについて
抜歯直後は、痛みや腫れや口が開きにくくなっているため磨きにくいと思いますが、基本的には傷口に触れないように手前の歯まで磨けるようなら磨いてください。汚れが長期間傷口まわりに停滞すると痛みや腫れがなかなか引きません。しかし、痛みや腫れが大きい場合には、無理に磨かなくても良いです。無理に磨くと傷口の修復を壊してしまい術後感染の原因となってしまいます。
うがいについて
抜歯後の穴には食べかすが入りやすくなります。きれいにしようと強いうがいをしてしまいがちですが、血のかさぶた(血餅)がとれてしまうため絶対に禁止です。抜歯後5日間は口に水を含んでそのまま吐き出す程度の弱いうがいにとどめてください。抜歯後6日目からは血餅も安定するため、強いうがいに切り替えて大丈夫です。汚れが停滞して術後感染しないよう、食後は必ず行い、清潔を保ってください。
その他の制限について
運動をする、湯船につかる、飲酒は血圧が上がり血行が良くなるため、術後出血の原因となります。抜歯後2日間は控えた方が無難です。ぬるい温度でのシャワーは抜歯した日でも構いません。
監修者情報
渋谷青山デンタルクリニック
院長 福島 龍洋
これまで10,000本以上の親知らずを抜歯してきたからこそ、驚くほど速く・的確に抜歯を行うことができます。親知らず抜歯のプロとして患者様には安心していただけるように、術中、術後まで痛みを極力抑え、圧倒的に短い処置時間での抜歯をお約束いたします。